ずっと薄暗いとこにいると頭が悪くなる!(かも)というラット実験
「ずっと薄暗いとこにいると頭が悪くなる!(かも)」って実験(1)がおもしろかったんでメモ。
薄暗いところにいたラットの脳機能が30%も低下
これはミシガン州立大学の実験で、ラットを以下の半分に分けております。
- ライトが薄暗い環境に置く=冬の曇り空とか、よくあるオフィス内ぐらいの暗さ
- ライトが明るい環境に置く=晴天の日ぐらいの明るさ
それで4週間後の結果をみたところ、
- 薄暗いとこにいたラットは、海馬の性能が30%も減った!
って違いが出たらしい。海馬ってのは脳の記憶と学習をつかさどってるエリアで、こいつの機能が落ちるってのは、シンプルに頭の働きが悪くなるってのと同じことなわけです。怖いですなぁ。
薄暗いところだとBDNFが低下する
なんでこういうことになったかと言えば、毎度おなじみの「BDNF」が関係しております。おもに運動で分泌される物質で、こいつが少ないと脳の神経がうまく育たなくなっちゃうんですな。
研究者いわく、
薄暗い環境だとBDNFの量が下がる。そのせいで脳の神経は新たな配線ができなくなり、海馬を使うような学習と記憶のパフォーマンスは低下する。
ってことで、ずーっと光量が少ない場所にいると、脳の神経がうまく機能しなくなるみたい。
って、もちろんこれはラット実験なんで、ヒトでも似たような現象が起きるかどうかは不明。ただし、この実験で使われたラットは昼行性ですし、BDNFの作用はかなり人間に近いこともわかってるんで、同じようなことが起きても不思議じゃなさげ。
実際、「「BDNF」を運動以外で増やす方法4選」にも書いたとおり、私たちの脳は太陽の光を浴びるほどBDNFが増える傾向があったりしますからね。とりあえず明るい光を浴びるのがいいのは確実ではないかと。
まとめ
こうなると、「もっと仕事場を明るくしたほうがいいのだろうか?」って気になるわけですが、この実験だけではなんとも言えないところ。ただ過去にも「30分のブルーライトで頭が良くなった!」って報告もあるんで、作業場のライトを明るくするってのもアリかも。
あとは、いっそのこと天気がいい日は屋外で仕事をしちゃうとかね(笑)。私も去年の夏ぐらいはよく新宿御苑で原稿を書いたりしてましたが、かなり仕事がはかどっていい感じでした。
ちなみに、これはあくまで「日中」の話でして、当然ながら「夜間」は暗いほうがいいんでご注意ください。今年もあったかくなったら、また新宿御苑で仕事するかな…。