美男美女と結婚するとどこまで幸せになれるのか?の科学
人間は結婚で幸せになれるのか?って問題についてはいろんな意見がありまして、
みたいな見解が出てたりします。まだ決定的な結論があるわけじゃないものの、個人的には「現代では昔より結婚の意味はなくなってるだろうなぁ」とか思う次第です(とか言いつつ自分は結婚してますけど)。
で、新しい研究(R)も「結婚で幸福になれるの?」って問題について調べてまして、こちらは「イケメンの夫、または美人の妻を持つことは幸せなのか?」って疑問をチェックしたのが目新しいポイント。「美人は3日で飽きる」などとよく言いますけど、あれは本当なのか、と。
これはフロリダ州立大学の実験で、243組の新婚さんを対象にしたもの。ざっくりどんな調査かと言いますと、
- みんなの結婚満足度を質問紙でチェックする
- 全員の顔写真を撮って、ルックスの魅力度を第三者に採点させる
- 最後にみんなのマキシマイザーレベルを調べる
- 3年後に再チェックを行い、全員の幸福度の変化を調べる
みたいになってます。マキシマイザーってのは当ブログでも何度か出てきたパーソナリティ特性のひとつで、研究チームの言葉を引用すると、
マキシマイザーは、人生でつねに最高の結果を得ようとする。たとえば「チョコミントアイスとストロベリーアイスのどちらを選ぶのがベストか?」や「いまどちらのテレビ番組を見たほうが最高の体験を味わえるだろうか?」といったことまで、日常のあらゆる面で最上の結果を求めるのだ。
のようになります。一般的には「マキシマイザーほど人生の幸福度は下がる!」と言われていて、逆にほどほどの成果で満足できる「サティスファイサー」は楽しく毎日を過ごせる確率が大。以前に「後悔しない選択をするための「マキシマイザー度」判定テスト」なんてエントリも書いてますんで、自分がどっちかを知りたい方はどーぞ。
また、研究チームはこうも言っております。
このパーソナリティを恋愛関係の文脈に換言すれば、マキシマイザーはつねに最高のパートナーを求めることになる。他人と比べて自慢になるようなパートナーを探すわけだ。
先行研究では「マキシマイザーほど不幸」って傾向が一貫しているので、当然ながら恋愛においてもサティスファイサーのほうが有利なのではないか?と考えたわけですね。
でもって、すべての結論をまとめたらどんな結果が出たのかと言いますと、予想とはやや違っておりました。
- マキシマイザーは、美男美女のパートナーを持つほど幸せになれる!
- サティスファイサーは、パートナーが美男美女でも幸福度に大差はない!
つまり、マキシマイザーであれば、生涯の伴侶に美男美女を選ぶメリットもあるのではないか、と。逆にサティスファイサーの人であれば、ルックスを重視して相手を選ぶ意味はなさそうっすね。
もっとも、これは3年というスパンで行われた研究なので、10年ぐらい過ぎて相手のルックスが変わったらマキシマイザーにどんな変化が起きるか……と考えると、また違う結果が出そうな気もするわけです。過去には「最高の友人を求めると不幸になるぞ!」なんてデータも出てますしねぇ。