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最高の友だちを探そうとすると不幸になるぞ、という話

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最高の友だちを探そうとすると不幸になる

良い人生には良い友だちが必須!というのが、現代科学の結論であります。

 

 

そんなわけで、人生の幸福を最大化するためには、慎重な友だち選びが必須。全力で最高の相手を探さねば!……などと力を入れ過ぎると失敗するよーってデータ(1)が出ておりました。

 

 



「友だち選び」におけるマキシマイザー戦略

これは南カリフォルニア大学の研究で、5つの実験で構成されております。

 

 

ひとつの実験では、学生たちに2週間ほど日誌をつけてもらいまして、それぞれの日に友人とどう過ごしたかをチェック。そのうえで、すべての参加者に「いつでももっと良い友だちと過ごせるチャンスを狙っていますか?」といったアンケートに答えてもらったらしい。

 

 

これは、つまり「友だちを選ぶのにマキシマイザー戦略とサティスファイサー戦略のどっちを使ってるの?」ってとこを調べたわけです。マキシマイザーは「喜びを最大化するぞ!」と頑張るタイプで、サティスファイサーは「ほどほどでいいや」と考えるタイプ。

 

 

過去にも「マキシマイザーよりサティスファイサーを目指せ!」 なんてを書いたとおり、ほどほどで満足できる人のほうが幸福になりやすいってことで、仏教でおなじみの「少欲知足」にもつながる話だったりします。

 

 

最高の友人を探すと自分がみじめになる

で、学生たちの日誌を調べたところハッキリした差が出まして、

 

  • よりよい友人を求めて頑張った日ほど幸福感は下がる!ついでに自尊心も低下!

 

って傾向があったんですな。マキシマイザー戦略は「友だち選び」でも逆効果にしかならないわけっすね。

 

 

研究者いわく、

 

マキシマイザー戦略を取ると、つねに別のチャンスを探すようになってしまう。と同時に、すでに逃したチャンスにも意識が向かうため、いまの友だちが物足りないように思えるのだ。

 

とのこと。どうやらマキシマイザーは、「イケてない友だちと付き合っているオレ」って気分になりやすく、そのせいで自尊心も下がっちゃうみたい。付き合わされる相手はたまりませんな。

 

 

まとめ

そんなわけで、良い友だちを見つけるコツは、「ほどほどに楽しい相手で満足せよ!」ってことになりましょうか。自分がマキシマイザーかサティスファイサーかどうかは、ちょっと前に「判定テスト」を紹介してますんで、あわせてご参照ください。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。