【質問】ドライヤーが面倒なのですが、濡れた髪のまま寝るとどこまで健康に悪いですか？

こんなご質問をいただきました。

濡れた髪のまま寝るとどこまで良くないでしょうか？　「風邪をひく」とか「髪が痛む」という話をよく聞きますが、これはどこまで気をつけるべきでしょうか？もし髪が痛むならどうするのがいいでしょうか？　ドライヤーがめんどうなので、聞いてみたくなりました。

ってことで、濡れた髪で寝るといかなる問題が起きるのか、と。私もドライヤーめんどう人間なので、ここは気になるとこっすね。

1. 髪が濡れたまま寝ると風邪を引くのか問題

まず、髪が濡れたまま寝る風邪をひくのか問題ですが、これについては「まぁ大丈夫でしょう」としか言いようがないっすね。というのも、濡れた髪で寝たら風邪をひくってのを示した証拠は、いまんとこないもんですから。

事実、風邪を引くかどうかってのは「寒さ」とは関係ないのは間違いないところ。私たちが風邪を引くのは、あくまで空気中の飛沫を吸い込んだり、汚染されたモノに触れたり、感染者と触れ合ったりするのが原因なので、濡れ髪で寝て体が冷えたところでリスクが上がるわけじゃないんですよ。

ちなみに、冬に風邪が増えるとよく言われるのは、寒さのせいで室内にこもりがちになる人が増えるからだと考えられております。そのぶんだけ人と接する時間が長くなり、感染の確率が高くなっちゃうわけですね(R)。

頭が濡れたまま寝ると、毛髪のダメージが増える可能性は確実に上がります。なにせ、髪は濡れているときが一番弱いもので、寝返りするたびにダメージが起きちゃうんですよ。これを防ぐには、結局はドライヤーで素早く乾かすか、なるたけ早めにシャワーを浴びて自然乾燥の時間を増やすしかないでしょうね。

基本的には、髪の水分が少なければ少ないほどダメージを最小限に抑えられるため、乾かす以外の方法はないとお考えください。それでも、できるだけダメージを減らしたい場合は、

ココナッツオイル系を使う：ココナッツオイルが濡れた髪のダメージを減らすってのは、いくつかのデータ(R)で実証されているところ。髪が痛むときってのは、水を吸収した髪が膨張してフラップが立ち上がるものなんですが、この状態をココナッツがカバーして吸水量を減らしてくれるんですよ。具体的には「Hair Food, Nourishing Coconut Hair Oil」とか「Luseta Beauty, Coconut Oil」などの専用オイルが売られてますので、こちらをお使いいただくと良いでしょう。

ただし、いま頭皮に湿疹がある場合は、ココナッツオイルで状態が悪化しちゃうこともあるのでお控えください。

シルクの枕を使う：一般に、シルクの枕カバーは乾燥のスピードが遅く、髪への摩擦も少ないので、肌に良いと考えられてたりします。残念ながら、シルクが髪に良いことを示した証拠はないんですが、ある程度までならダメージを軽減できるんじゃないかなーとか思ってはおります。

個人的に、濡れた髪で寝ることの一番の問題が、頭皮の真菌感染症のリスクが高くなることっすね(R)。頭が濡れたままだとマラセチア菌などの真菌が増殖し、フケや皮膚炎などの症状を引き起こす可能性がデカくなっちゃうんですよ。

また、同時に枕カバーも真菌の温床になりやすく、古典的な研究(R)だと、テストした枕の大半から4〜16種の菌が見つかったそうな。もともと枕カバーには真菌が発生しやすいのに、ここに濡れた髪が合わさったら、暖かくて湿った環境が大好きな菌にとっては、最適な繁殖環境になってしまうんですよ。

これもやっぱ定期的に枕カバーを洗い、髪を乾かすしか対処法がない感じっすね。

ってことでいろいろ書きましたが、ざっとまとめると、

ということですね。いずれにせよ、濡れた髪のまま寝るのが体に悪いのは確実なので、できるだけ乾かしていただければ幸いです。