なぜ朝に仕事を終わらせる人の方が太らないのか?みたいな話
なぜストレスで人は太るのか?
「ストレスは太る!」ってのはもはや常識。過去にも「ストレスが多い人は1カ月で416グラムも体脂肪がついちゃう」なんてデータも出てまして、なかなか怖いことになっております。
その理由には諸説あるんですけど、新しいデータ(1)では「日中のストレスが夜の食べ過ぎを招く!」って結論になってておもしろいです。
これはジョンズ・ホプキンズ病院の研究で、太り過ぎの男女32人が対象。年齢は18〜50歳で、そのうち半数は「過食症」の診断を受けた人だったらしい。BMIは28〜52だそうなんで、かなり肥満に悩んでいる方もふくまれてますね。
午前と午後のストレスでどんな違いが出るのかをチェック
で、実験の内容はこんな感じです。
- 参加者は8時間のプチ断食を行う
- 午前9時、または午後4時のいずれかのタイミングで、608kcalのドリンクを飲む
- ドリンクを飲んでから130分後に、氷水が入ったバケツに手を突っ込んでもらう
- 血液検査で全員のストレスホルモンと食欲ホルモンを調べる
最後に氷水に手をつけさせたのは、参加者にストレスを与えるのが目的。この時のストレスレベルによって、どんな変化が出るかをチェックしたわけです。
午後のストレスの方が空腹ホルモンが増えやすい
さらに、氷水のストレステストから30分後、今度は全員をビュッフェに呼んで、ピザやポテチ、クッキーなどを自由に食べてもらったらしい。そこで何がわかったかと言いますと、
- 午前よりも午後のストレスの方が食欲をアップさせる
- 午後にストレステストを受けたグループの方がグレリンが多かった
- 午前にストレステストを受けたグループはPYYが多かった
グレリンってのは空腹をアップさせるホルモンで、PYYは逆に食欲を下げるホルモン。もちろん、午前グループも午後グループもストレスで食欲は増したものの、全体的には午後の方がグレリンレベルが高い傾向があったそうな。
研究者いわく、
この実験でわかったのは、夜は過食のリスクが高い時間だということだ。日中のストレスが多いほど、食べ過ぎのリスクは高くなってしまう。
しかし、いいこともある。この知識さえあれば、夜の食べ過ぎを防ぐことができるだろう。もっとストレスを減らす方法を見つければいいのだ。
とのこと。昔から「ストレスが増えるとグレリンも増える」ってのはわかってたんですけど、ストレスの時間帯も大事だったみたいっすね。
太りたくなきゃストレスは午前のうちに!
なんでこういう現象が起きてるかはわからんのですが、単に朝はまだ元気なので、そのぶんストレスに強いだけなのかもしれません。つまり、この実験から得られる教訓としては、
- 太りたくなきゃストレスフルな仕事は午前中までに終わらせておけ!
ってとこでしょうか。よく「難しい作業ほど朝のうちにやっておこう」とか言いますが、この考え方はダイエット面でも正しいわけですな。
ちなみに、人間はかなりストレスに弱い生き物でして、
などなど、いろいろと肥満との関係性が疑われております。いやー、繊細ですね。
いずれにせよ、夕方を過ぎてもストレスフルな仕事をするのは、生産性の面でもよろしくないでしょうから、できるだけ早く片付けちゃうに限りますな。