腸内の良い細菌を増やすのに役立つ最強の食物繊維はこれだ!というメタ分析
アンチエイジングに食物繊維が欠かせないのは間違いないところ。なにせ「食物繊維を10g増やすごとに死亡率が11%下がる!」ってメタ分析まであるわけですから、これは飲まない理由がないわけですよ。
その理由はいろいろありまして、
- 食物繊維が腸内細菌の量を増やす(食物繊維をエサにして細菌が増殖する)
- 腸内細菌が食物繊維を分解して、腸を守る脂肪酸を作る(酪酸とか)
- 不溶性食物繊維が腸の働きを刺激する
といったあたりが大事なポイント。当然、食物繊維の種類によっても作用は微妙に異なりまして、たとえば酪酸の生成だったらレジスタントスターチが優秀だったり、腸の刺激って意味ではオオバコがよさげだったりと、目的に応じて選んでいくのもありではないかと思うわけですな。
でもって、新しい論文(1)では、「腸内細菌が増えやすい食物繊維はどれだ?」ってところを調べてくれてて非常にいい感じでした。
これはロンドン大学などの研究で、過去に出た食物繊維リサーチから信頼性が高い64本を厳選したメタ分析になっております。かなり精度が高い内容でよいのではないでしょうか。
言わずもがな、腸内細菌の量はお腹の調子を整える大事すぎるポイントでして、乳酸菌やビフィズス菌が少ない人は無気力でモチベーションも下がっちゃうってデータが出てたりとか。なので、腸内細菌の量を増やすってのは、体質改善をしたいときはまず気にするべきポイントかと思います。
で、結論をざっくり抜き出しますと、
- 腸内細菌を増やすにはフルクタンかガラクトオリゴ糖がベスト!
って感じです。なんでもフルクタンとガラクトオリゴ糖は、他の食物繊維よりも乳酸菌とビフィズス菌の量を増やす作用が高いらしいんですな。これは熱いぜ……。
フルクタンはタマネギとかニンニクに豊富な食物繊維で、当ブログで何度も紹介してるイヌリンやフラクトオリゴ糖なんかのこと。
ガラクトオリゴ糖はトクホでも「お腹の調子を整える効果」が認められていて、過去には「ダイエットにもいいんじゃない?」などと言われてる食物繊維です。わたしも一時期試していたことがございました。
研究者いわく、
慢性的な病気に悩む人たちは、しばしば腸内細菌がうまく機能していない。そのため、フルクタンやガラクトオリゴとうの量を増やせば、良いバクテリアの量が増え、痛みを減らすのに役立つかもしれない。
とのこと。いやー、ここらへんの問題がハッキリしたのはありがたいっすね。
ってことで、とりあえず腸内細菌を増やしたい!という方は、試してみちゃいかがかと。いずれもお安く手に入る食物繊維なので、コスパ的にも非常にいいんじゃないでしょうか。