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オーディオブックは文字の本よりも記憶に定着しない?


FeBeやAmzonのおかげで、日本でもオーディオブックが地味に広まってますが、frontiersを見てたら「オーディオブックってダメなんじゃない?」って話が。




これはウォータールー大学の研究でして、235人の被験者にビル・ブライソンの「人類が知っていることすべての短い歴史」を、文字版と音声版の2パターンで読んでもらったらしい。


その結果は、以下のグラフのとおり。要は、オーディオブックを聞いたほうが、集中力が続かないことが多かったらしいんですな。また、文字で読むよりも音声のほうが内容を忘れやすく本の内容への興味も薄かった、と。


一方で、もっとも内容の定着率が高かったのは、本を声を出して読んだグループだったそうで、これは非常に納得できる結果。わたしが英語を勉強していたときも、英文を声に出してくり返すシャドーイングが、もっとも学習効果がありましたからね。


オーディオブックの定着率が悪いのも納得でして、音声で本の内容を聞いていると、つい別のことを考え始めちゃうんですよねぇ。耳で聞くのは気楽なぶんだけ、逆に集中力が続かないんだと思います。


ただ、 その手軽さのおかげで、オーディオブックは内容の復習には向いているようにも思います。書籍だとくり返して読むのがめんどうでも、オーディオブックだと聞き返すのがラクなんで復習作業が苦じゃないんですな。


そんなわけで、1回読めば十分な本は書籍で。何度も読んで記憶を定着させたい本は、書籍とオーディオブックの合わせ技でいくといいのかも。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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