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インド式「限界までハゲを防ぐためのサプリメントプロトコル」

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真の育毛とは?

前に「本当に効く育毛法はこれだ!」って話を書いたんですが、新たに「いかにライフスタイルを変えてハゲを防ぐか?」を調べてくれた大事な論文(1)が出ておりました。

 

 

これは、インドのラジェッシュ・ラジェドラシン博士が過去の育毛論文をレビューしたもの。インドでは育毛の権威と呼ばれてる方ですね。

 

 

博士いわく、

 

脱毛は毛周期の乱れと機能不全によって起きる。その原因は様々で、もちろん遺伝的な要因は大きい。しかしながら、脱毛は環境の要素も非常に大きく、公害、ストレス、ライフスタイル、年齢、食事、スカルプケア、衛生などの原因が働いている。

 

とのこと。もちろん遺伝と年齢だけはどうにもならないんだけど、まだまだやれることはあるから頑張ろう!ってことですな(笑)

 

過去のデータによれば、毛母細胞そのものが死ぬことはほとんどない。ただ、髪の生産を止めてしまうだけなのだ。

 

つまり「育毛」とは、毛根を強くしたり、髪の成長を促進したり、毛周期を刺激することではない。シンプルに脱毛と闘うことなのだ

 

ってことで、下手に「毛根を刺激!」とかにこだわるよりは、とりあえず脱毛を防ぐことに注力しなさい、と。そのために、とりあえず「改善できることは改善しておこう!」って視点が強調されておりました。

 

 

高タンパクで髪が抜ける?

それでは、過去のデータをもとにわかった「脱毛を防ぐ改善ポイント」は以下のようになっております。まずは外部要員から。

 

 

▼外部要因

  • 喫煙、または受動喫煙
  • ストレス
  • アルコール
  • 睡眠不足
  • バランスの悪い食事
  • 高タンパクすぎる食事
  • 過度な暑さや寒さ
  • 水分不足
  • 頭部の衛生
  • ホコリ、大気汚染
  • 内分泌系を乱す化学物質(トリクロサンとかPEGとか)

 

 

まぁ当然の原因ばかりですが、ちょっと分かりづらいのが「高タンパク食」かもしれません。この点については博士いわく、

 

高タンパクすぎる食事は、血液のpH値を酸性に傾かせる。この問題を解決するにはカルシウムの中和作用が必要だが、そのせいで髪に必要なカルシウムが足りなくなってしまう。

 

とのこと。これはまだ仮説中の仮説といった段階なんですが、脱毛が気になる方は注意しとくといいかも。具体的な対策としては、

 

この問題を防ぐには、タンパク源を定期的に切り替えていくのがいいだろう。卵、鶏肉、魚、ミルク、ヨーグルト、きのこ類、豆類など、様々なタンパク源をとるのだ。

 

って感じになっております。もちろん、だからといって 低タンパク食にするのも髪には良くないんで、「体重1kgあたり1.5〜2.2 gのタンパク質」ってレンジは守ったほうが良いかと思われます。

 

 

ラジェッシュ流「育毛サプリプロトコル」

続いて内部要因はこんな感じ。

 

▼内部要因

  • 鉄分不足
  • カルシウム不足
  • 亜鉛不足
  • ビタミンA、C、E、Dの不足
  • 肥満(インスリン抵抗性の悪化。つまり糖尿ぎみかどうか)
  • 甲状腺の不調
  • 代謝の異常(痛風とかPCOSとか)
  • 頭部の脂異常
  • 慢性的な病気、または手術
  • 慢性的な治療薬の使用

 

こちらも育毛には欠かせない栄養素が並んでますねー。栄養不足の脱毛は一番ムダなんで、足りない方はサプリが必須になるかと思われます。

 

 

ただし、ここで難しいのは「育毛に必要な栄養は競合する」ってとこです。たとえば、亜鉛を飲むと鉄分や銅の吸収率が下がったりとか、そういった現象が起きがちなんですな。

 

 

つまり、サプリを使う場合は計画的な利用が吉でして、博士は以下のようなプロトコルをオススメしておられます。

 

  1. とりあえずミノキシジルとフィステナリドは毎日使っておく
  2. 1日目にカルシウムと抗酸化物質(レスベラトロールとかクルクミンとか)を飲む
  3. 2日目に鉄分、葉酸、ビタミンCを飲む
  4. 3日目にアミノ酸、ビタミンB群、ビオチンを飲む
  5. 3日おきにケトコナゾール2%配合のシャンプーを使う(フケ対策)
  6. 普段使うシャンプーは、できるだけ添加物が入ってないものを使う
  7. 週一で低出力レーザーも使っておく

 

ケトコナゾールってのは抗菌性が高い成分で、海外だとフケ対策によく使われてるやつ。日本だと2%のケトナゾールを手に入れるには処方箋が必要なので、皮膚科のお医者さんに相談してくださいませ。

 

 

あと、当然ですが、いずれのビタミンやミネラルも「不足するとヤバい!」って話で、「これを飲めば脱毛がなくなる!」って話じゃないので誤解されませんよう。ただし、食生活やストレスのせいで脱毛が起きてる方は、取り急ぎやってみて損のないプロトコルではないかと思います。ご自愛ください。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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