今週の小ネタ:知能と幸福、サイコパスとナルシストと人生の意味、ヤバい恋愛を切れない人
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
頭がいい人ほど幸福だぞ!みたいな話
まずはロンドン大学の研究(1)で、「IQと幸福度って関係があるの?」って問題を調べた内容になっております。6,870人を調べた観察研究になってまして、全員にIQテストと幸福度テストをやって結果を比べたんですな。
すると、結果はこんな感じになりました。
- IQ70〜99の人は、IQが120〜129の人より「不幸だ」と答える確率が高い!
だったそうな。ついでにIQが高い人ほど健康状態も良い傾向が出てまして、やはり世間は厳しいなぁとか思うわけです。
研究者いわく、
IQが低い人は、学習意欲や問題解決のスキルも低いため、健康状態に問題を起こしがちだ。これは、セルフモニタリングや複雑な指示が守れないため、適切な治療をまっとうできないことが原因になっている。
とのこと。IQが高いと人生のトラブルに対処しやすいんで、結果として毎日の幸福ども上がっていくんだ、と。うーん、厳しい。
サイコパスとナルシストの共通点とは?
続いては北京師範大学の研究(2)で、「サイコパスとナルシストの特徴ってなに?」みたいなところを調べております。
具体的には、中国の企業で働く男女434人を調査したもので、みんなに対して性格テストをしまくってダークトライアドとの相関をチェックしたんですな。それで何がわかったかと言いますと、
- ナルシストとサイコパスは忍耐力が低い
- ついでに、人生の意味を味わうこともできない
って特徴があるんだそうな。つまり、ナルシストとサイコパスはひとつの仕事にコミットできないし、特定のパートナーに定まることもなく、そのせいで人生の満足度が下がっちゃう傾向があるんだ、と。なんかわかりますな。
研究者いわく、
人生の意味を感じるには3つの方法がある。ひとつめは「自分なりの仕事を創造し、なすべきことをなすこと。過去の研究でも、仕事へのエンゲージメントが人生の意味と相関することがわかっている。
ふたつめは「愛」だ。良質な人間関係が人生の意味と相関するのも間違いない。
最後に、みっつめに大事なのは「避けられない災い」に耐えることだ。
サイコパスとナルシストは、この基準を満たせないことが多い。
ってことで、なかなか含蓄のある話になっておりました。ほとんど仏教に近い話ですな。
ヤバいパートーナーと付き合い続ける人の特徴とは?
最後はペンシルバニア州立大学の研究(3)で、「ヤバいパートーナーと付き合い続ける人の特徴とは? 」みたいな問題を調べております。
たとえば、すでに愛情がなくて冷えきってたり、こちらに悪口ばっか行ってくるような相手と付き合ってるのに、なぜ別れない人が一定数いるのか?ってところを調べてくれたんですな。
全体で1757人を対象にした研究で、ざっくりどんなものかというと、
- 全員の愛着スタイルを調べる
- 愛着スタイルと人間関係の満足度を比較する
みたいな感じです。愛着スタイルってのは、「他人とどのように関わるか?」を3つの類型に分類した理論のことっすね。
で、その結果がどうだったかというと、
- ヤバいパートナーと付き合い続ける人は「不安型」で、とにかく独り身になるのを恐れている!
だったそうです。簡単にいえば、自分に自信がない「不安型」ほど、ついズルズルとダメな関係を続けてしまうってことですな。
研究者いわく、
不安傾向が強い人は、独り身になることを恐れ過ぎるあまり、人間関係の問題を解決する意思が強くない。そのため、幸せでない関係にも止まろうとし、似つかわしくもない相手とデートをしてしまう。
とのこと。不安型の人ってのは、とにかく孤独を恐れ過ぎるあまり、不要な関係を続けてしまんだ、と。これまたよくわかる話っすねぇ。